
どう選ぶ?除菌フィルターをエアコンに取り付ける際の注意点も解説
クリニックや教育施設、オフィスなど、多くの人が利用する場所では、室内の空気環境が気になることがあります。日頃から換気や清掃をしていても、「ほかに取り入れられる方法はないだろうか」と考える方もいるのではないでしょうか。そのようなとき、選択肢の一つとして目にするのが除菌フィルターです。
この記事では、除菌を目的としたフィルターの基本的な考え方から、空調設備に取り付けるタイプの特徴、選ぶ際に確認したいポイントまで解説します。
除菌フィルターとは?
除菌フィルターと呼ばれる製品には、空気中のホコリなどを捕集するものや、細菌などを対象とした機能を持つものがあります。対象となるものや仕組みは製品によって異なるため、「除菌」という名称だけで性能を判断しないことが大切です。
また、フィルターを探していると「除菌」のほかに「抗菌」「滅菌」といった言葉を目にすることがあります。これらは同じ意味ではなく、一般に除菌は菌などを取り除いて数を減らすこと、抗菌は菌の増殖を抑えることを指します。滅菌も除菌や抗菌とは異なる考え方です。
細かな用語の違いだけで製品を選ぶのではなく、何を対象としているのか、どのような仕組みなのか、どのような条件で性能が確認されているのかをメーカーの情報から確認しましょう。
エアコンに取り付けるタイプもある
除菌や抗菌を目的としたフィルターのなかには、現在使用している空調設備に取り付けて使える製品もあります。新しい機器を用意するのではなく、既存の設備を活用できるため、取り入れやすい方法を探している場合の選択肢になります。
既存の空調設備に追加して使用する
後付けタイプは、現在使用している空調設備にフィルターを追加して使用するのが特徴です。例えば、標準フィルターの手前などに取り付けて使用する製品があります。製品によっては、空調機の外側に固定したり、標準フィルターとカバーの間に設置したりします。
ただし、どの機種にも自由に取り付けられるとは限りません。家庭用・業務用の違いをはじめ、設置位置やサイズ、取り付け方法などを事前に確認する必要があります。実際にマイクロエアの「コウソプレ」は家庭用・業務用の空調設備への設置が想定されており、機器のサイズに合わせてカットして取り付ける方法が案内されています。

除菌・抗菌を目的としたフィルターが検討される場所
人の出入りが多い場所や空気環境に配慮したい施設では、通常の換気や清掃などに加え、空調用フィルターの見直しが検討されることがあります。ここでは、利用が考えられる代表的な場所を見ていきましょう。
クリニックや薬局などの医療関連施設
医療関連施設では、待合室など多くの人が利用する場所の空気環境を考える選択肢の一つとして、抗菌加工などが施されたタイプを検討できます。実際に、家庭用・業務用の空調設備へ追加する製品もあり、薬局の待合室・調剤室や医療施設への導入事例があります。
ただし、設置しただけで特定の感染症を防げると考えるのは適切ではありません。製品の役割や性能を確認したうえで、施設に必要な対策の一つとして考えることが重要です。
保育園や幼稚園などの教育・保育施設
子どもや職員が長時間同じ空間で過ごす教育・保育施設でも、空調設備に取り付けるタイプが選択肢になります。実際に、保育園や幼稚園、こども園などへの導入事例が紹介されている製品もあります。施設内には教室や職員室など複数の空間があるため、それぞれの設備や利用状況に応じて導入を検討しましょう。
オフィスや人が集まる施設
オフィスや店舗などでも、室内環境を整える方法の一つとして利用できます。特に、待合室や休憩室など、人が集まる空間では空調設備を長時間使用することがあります。メーカーによっては、法人事務所、理容室、サロン、飲食店などへの導入事例も紹介されています。
施設の種類だけで判断するのではなく、利用人数や空調設備、清掃状況などを踏まえて必要性を考えましょう。
エアコン用の除菌・抗菌フィルターを選ぶポイント
製品を選ぶときは、「除菌」「抗菌」といった表示だけで判断せず、対象や仕組み、使用条件などを確認することが大切です。特に、現在使用している空調設備へ後付けする場合は、取り付け方法や日頃の管理まで考えて選びましょう。
① 何を対象としているのか確認する
まずは、メーカーが何を対象とした製品としているのかを確認しましょう。細菌やカビなどはそれぞれ異なるものであり、「除菌」「抗菌」と表示されていても、あらゆるものを対象としているとは限りません。メーカーのWebサイトや仕様書などから、対象となるものや試験方法、使用条件を確認し、目的に合っているか判断することが大切です。
② 使用中の空調設備に取り付けられるか確認する
後付けする場合は、現在使用している機器に対応しているかを確認する必要があります。家庭用と業務用では本体の構造や大きさが異なるほか、製品によって取り付け位置や方法が指定されている場合があります。サイズだけで判断せず、対応する機器や取り付け方法、使用上の注意まで確認しておきましょう。
③ 捕集機能や仕組みを確認する
フィルターがどのような仕組みで使われるのかも確認したいポイントです。例えば、空気中のホコリなどをろ材で捕集し、そこに付着した細菌などの増殖を抑えることを目的とした製品があります。ただし、製品によって特徴が異なるため、単純に性能の高さだけを比べるのではなく、設置場所や目的との相性を確認しましょう。
④ 交換・メンテナンス方法を確認する
継続して使用することを考え、交換時期や日頃の管理方法も導入前に確認しておきましょう。使用しているうちにホコリなどが付着するため、取り付けたまま使い続けられるとは限りません。交換時期や清掃の可否は製品によって異なります。メーカーが示す方法に沿って清掃や交換を行うことが重要です。
フィルターだけに頼らず空気環境全体を考えよう
空調用フィルターは、室内環境を整える方法の一つとして考えられます。設置したからといって、室内に存在する菌やウイルスなどをすべて取り除けるわけではありません。
また、対象となるものや性能、使用条件も製品によって異なります。そのため、施設の状況に応じた換気や室内の清掃、空調設備の定期的なメンテナンスなどと組み合わせて考えましょう。「取り付けたから安心」と考えるのではなく、それぞれの施設に合った室内環境づくりの一つとして活用することがポイントです。
まとめ
除菌や抗菌を目的としたフィルターにはさまざまな製品があり、対象や仕組み、取り付け方法なども異なります。「除菌」「抗菌」といった名称だけで判断せず、対象となるものや使用条件、対応する設備、交換方法などを確認して選ぶことが大切です。
クリニックや教育・保育施設、オフィスなどで手軽に取り入れられる方法を探している場合は、新しい設備を導入するだけでなく、現在使用している空調設備に後付けできるタイプも選択肢になります。
ただし、フィルターだけですべての対策ができるわけではありません。換気や清掃、空調設備のメンテナンスなども含め、それぞれの施設に合った方法で室内環境を整えていきましょう。
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